バイナンス(Binance)の創業者チャンポン・ジャオ前CEOは3日、ブラジルサッカー界のレジェンド、ロナウジーニョが発行した暗号資産(仮想通貨)STAR10トークンに関するセキュリティ警告を再投稿した。
セキュリティ企業GoPlusが発見した重大な脆弱性により、トークン所有者が任意のホルダーのトークンを勝手に焼却できる状態だったことが明らかになった。
ポイント
- ロナウジーニョのSTAR10トークンに所有者が任意のホルダーのトークンを焼却できる脆弱性
- バイナンス創業者CZ氏がGoPlusのセキュリティ警告を再投稿して注意喚起
- 開発チームが問題に対応し所有権を放棄、トークン価格は警告にもかかわらず上昇
STAR10トークンの重大なセキュリティリスク
ロナウジーニョは2日、BNBチェーン上でSTAR10ミームコインを正式に発表した。このトークンはサイン入りメモラビリアや特別な体験など、ファン向けの特典を約束していた。
しかし、ブロックチェーンセキュリティ企業のGoPlus SecurityとSlowMistが契約コードの重大な脆弱性を特定した。「STAR10の所有者は任意のホルダーのトークンを焼却する能力を持っており、これは重大なセキュリティリスクを示している」とGoPlusが警告。この脆弱性は、初期段階でトークンの所有権が放棄されていなかったことが原因とされている。
ジャオ氏はこの警告を自身のSNSで再共有し、「これは推奨ではなく、警告だ」と強調。また、STAR10はBNBチェーンにのみ存在しており、他のネットワーク上の偽トークンに注意するよう呼びかけた。
開発チームの対応と価格への影響
ロナウジーニョのチームはこの問題に迅速に対応し、トークンの所有権を放棄するとともに、ロック期間を当初の30日から255年に延長した。これにより、焼却リスクは効果的に解消されたとされる。
興味深いことに、これらのセキュリティ懸念にもかかわらず、STAR10の価格は発表後に大幅に上昇。報告によれば、トークンは発表後36〜150%上昇し、時価総額は約2390万ドルに達した。
オンチェーン分析によると、STAR10に関連するウォレットが5万ドルを使って供給量の12.24%を蓄積し、後に100万トークンを27万ドルで売却したという内部取引の可能性も浮上している。
セレブリティ関連トークンの潜在的リスク
STAR10の発行は、トランプコイン(TRUMP)やメラニアコイン(MELANIA)など、セレブリティが後押しする高リスクな仮想通貨プロジェクトの流行に続くもの。これらの新しい仮想通貨は長期的な実用性に欠け、価格の変動性が高いことが特徴となっている。
ジャオ氏による警告の共有は、セレブリティが関与する投機的な仮想通貨プロジェクトに対する透明性と注意喚起の重要性を強調している。
仮想通貨コミュニティでは、こうしたプロジェクトのセキュリティやガバナンスに対する監視が一層強まっている。この一連の出来事は、セレブリティ関連のミームコインに内在する揮発性とリスクを浮き彫りにすると同時に、仮想通貨投資における技術的デューデリジェンスの重要性を再確認させるものとなった。
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