先週の暗号資産(仮想通貨)市場は、地政学的な要因や金融政策に関する発言を受けて、方向の定まらない展開となった。代表的な仮想通貨であるビットコイン(BTC)の価格は、9万ドル(約1285万円)付近で推移したが、市場全体の時価総額は若干の減少を見せた。
このような状況下で、今週特に注目したい仮想通貨として、アプトス(APT)、リップル(XRP)、ソラナ(SOL)があげられている。また、新しい仮想通貨としてSolaxy(SOLX)にも注目が集まっている状況だ。
アプトス(APT)の現状分析
アプトスは、今年に入り強い下降トレンドを示している。市場が調整局面を迎えていることと、供給量が増加する定期的なトークンアンロックが行われていることが、価格下落の主な要因と考えられる。
流通供給量と総供給量の差、さらに毎月アンロックされるトークン量が価格への圧迫要因となっている。現在、APT価格は過去に何度も反発してきた重要な支持線(サポートレベル)付近にある。
この水準を維持できるかが今後のポイントとなっており、そのラインを割り込んだ場合は、更なる下落も視野に入ってくるだろう。一方で、短期的な移動平均線を上回れば、弱気な見方は後退する可能性もある。
リップル(XRP)のテクニカルポイント
APTと同様にリップルも、テクニカル分析の観点から注目されている。現在、XRPの価格は重要な支持線とされる価格帯の僅か上に位置している。
この支持線は、過去の価格パターン(ヘッドアンドショルダー)のネックラインや、フィボナッチリトレースメント(価格変動の押し目や戻りの目安)の主要レベルと重なっている。
このレベルを下回ると、弱気の価格パターンが確定し、さらなる下落を引き起こす可能性がある。投資家が目標にする価格は、今後フィボナッチレベルがどのように動くかによって決定されるだろう。
今後の動向が注視されるソラナ(SOL)
人気のレイヤー1ブロックチェーンであるソラナ(SOL)も、今週注目したい銘柄としてあげられている。トレーダーは、SOLが過去の重要な安値水準であり、支持線としても機能してきた価格帯に到達したため、その動向を注視している。
ソラナは現在、特定の価格帯を底値とする反転パターン(ダブルボトム)を形成中であり、これは強気への転換を示唆する重要なサインとなり得る。
この支持線を下回る動きがあれば、さらなる下落(次の心理的節目への下落など)も、シナリオとして考えられる。
新しい仮想通貨「Solaxy(SOLX)」も話題に
最後に、新しい仮想通貨の注目プロジェクトとして話題になっているSolaxy(SOLX)を紹介する。Solaxyは、ソラナブロックチェーンで初となるレイヤー2(L2)スケーリングソリューションとして設計された新しい仮想通貨プロジェクトだ。
ロールアップ技術を基盤とし、ソラナのスケーラビリティ、トランザクション速度、信頼性を低コストで向上させることを目指している。2024年12月中旬に開始された仮想通貨 プレセールでは、これまでに3200万ドル(約45億円)以上の調達に成功している。
これは、ソラナがピーク時に直面してきた取引処理の遅延問題に対処できる高いポテンシャルをSolaxyが持っているためである。Solaxyは、取引履歴を確認できるツール「ブロックチェーンエクスプローラー」のテストネットを、すでに公開しており、技術的な基盤を着実に構築している。
さらに、ステーキングにより年利125%を提供するプログラムも投資家の関心を集めている。Solaxyは、ソラナエコシステムの信頼性向上に貢献し、開発者やユーザーを引き付ける潜在力を持っていると評価されている。
ただし、Solaxyの成功はソラナ自体の成長と市場全体の動向に大きく左右される可能性があるため、投資には慎重な判断が求められる。
ポイント
- 先週の仮想通貨市場は、地政学的要因や金融政策に関する発言を受けて、不安定な動きを見せた
- 今週の注目銘柄として、アプトス、リップル、ソラナがあげられている
- 新しい仮想通貨として、ソラナのレイヤー2プロジェクトであるSolaxyも話題になっている
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