USDCステーブルコインを発行するサークル・インターネット・ファイナンシャル(Circle)は1日、米証券取引委員会(SEC)にIPO(新規株式公開)申請計画を進めている。

同社はニューヨーク証券取引所(NYSE)に「CRCL」のティッカーシンボルでクラスA普通株式を上場させる予定だ。

400億~500億ドル規模のIPOを計画

CircleはJPモルガン・チェースとシティをIPOの引受銀行として起用。同社の企業価値は400億~500億ドル(約6兆円~7.5兆円)を目標としており、2021年の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)上場以来、仮想通貨関連企業で最大規模のIPOとなる見込み。

USDCは時価総額約459億ドル(約6.8兆円)の大手ステーブルコインで、米ドルと1:1で価値が連動するよう設計。CircleのIPOは、仮想通貨業界が主流の金融市場に統合される重要な動きとして注目されている。

2度目の上場への挑戦

今回はCircleにとって2回目の上場への挑戦となる。同社は以前、コンコード・アクイジション・コープとのSPAC(特別買収目的会社)合併を計画していたが、規制の遅れやFTXの崩壊後に起きた「クリプトウィンター」により、この計画は実現しなかった。

CircleにとってIPOは伝統的な金融市場への統合を意味し、仮想通貨プロジェクトでかつて人気だったICO仮想通貨とは異なる資金調達アプローチとなっている。

最近の動きとして、CircleはIPOに先立ちニューヨーク市に本社を移転。また、USDCのクロスチェーン転送プロトコル(CCTP)をアップグレードし、ステーブルコイン事業の取引速度を向上させた。

規制環境と市場動向

CircleのIPO計画は、仮想通貨業界への規制強化が進む中で進められている。この規制環境は上場プロセスの速度と成功に影響を与える可能性がある。

一方で、ドナルド・トランプ米大統領などからのステーブルコインに対する肯定的なメッセージは、Circleのビジネスモデルの正当性と魅力を高める要因となっている。

ステーブルコインやデジタル資産を取り巻く状況は急速に変化しており、投資家や規制当局からの関心の高まりがIPOの見通しに影響を与えている。

仮想通貨業界への影響

CircleのIPOは、新しい仮想通貨業界にとって大きな節目となる可能性がある。主要なステーブルコイン発行者が公開市場に参入することで、業界全体の透明性と信頼性が向上する可能性がある。

また、大手金融機関がIPOプロセスに関与することは、伝統的な金融セクターと仮想通貨業界の融合が進んでいることを示している。

IPOの成功は、他の仮想通貨企業の公開市場への参入を促す可能性があり、業界全体の成熟度と認知度を高めることが期待される。

ポイント

  • CircleがIPOを申請し、NYSEに「CRCL」ティッカーで上場へ
  • 企業価値400億~500億ドル、JPモルガンとシティが引受銀行に
  • 2021年のCoinbase以来最大規模の暗号資産関連IPOになる見込み

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Yugo Fujimaki
Yugo Fujimaki
仮想通貨ライター

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身の... 続きを読む

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