世界最大の資産運用会社ブラックロックは28日、自社のビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」をモデルポートフォリオに組み込んだことが明らかになった。
IBITは2024年1月に米国で上場した直後から急成長を遂げており、伝統的な金融市場と暗号資産(仮想通貨)市場の融合を象徴する動きとして注目されている。
ポイント
- ブラックロックのビットコインETF「IBIT」がモデルポートフォリオに組み込まれた
- IBITは上場3ヶ月で414の機関投資家を獲得する記録的な成長を遂げた
- 規制環境の改善と金融機関の参入拡大がビットコイン投資を牽引
記録的な成長を遂げるビットコインETF
IBITは2023年6月に米国証券取引委員会(SEC)に申請された後、2024年1月に正式に上場した。上場からわずか3ヶ月で414もの機関投資家を獲得し、ETF業界でも「記録破り」と評される急成長を遂げている。
この短期間での機関投資家の取り込みは、従来のETF業界では極めて稀な現象だとされ、仮想通貨市場への機関投資家の信頼感が高まっていることを示している。
ブラックロックのモデルポートフォリオへの組み込みは、世界最大の資産運用会社による仮想通貨への公式な投資姿勢を示すシグナルとして、市場に大きなインパクトを与えている。
仮想通貨市場への機関投資家参入の加速
この動きの背景には、米国における規制環境の改善がある。SECがビットコインETFを承認したことで、伝統的な金融機関にとって仮想通貨への投資障壁が大幅に低下した。
2024年4月に行われたサトシナカモトが設計したビットコインの半減期や、今後予想される金融政策の変化も、機関投資家の参入を後押しする要因となっている。こうした市場環境の変化は、ブラックロックのポートフォリオ戦略にも反映されている。
一方で、2025年1月と2月には市場全体で記録的な資金流出も発生しており、IBITも資金の流出入が激しい状況にある。FidelityやBitwiseなど他社のビットコインETFと比較すると、大規模な資金流出と流入が共存する複雑な市場構造となっている。
機関投資家向け仮想通貨投資の今後
ブラックロックによるIBITのモデルポートフォリオへの組み込みは、今後の機関投資家による仮想通貨投資の拡大を示唆している。総資産約10兆ドル(約1,510兆円)を運用するブラックロックの動向は、他の資産運用会社や年金基金などの投資判断にも大きな影響を与える可能性がある。
これまでおすすめの仮想通貨市場は個人投資家が中心だったが、ビットコイン現物ETFの登場と機関投資家の参入により、市場構造が大きく変化しつつある。ブラックロックの今回の決定は、仮想通貨が従来の金融システムに組み込まれていく過程の重要なマイルストーンとなりそうだ。
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