ストラテジー社は22日、最大21億ドル相当の10%シリーズA永久優先株式(STRF)の発行を予定する計画を発表した。
この資金調達計画は、同社のビットコイン(BTC)戦略を引き続き推進することを目的としている。
ストラテジー、ビットコイン戦略強化へ大型増資
ストラテジー社は、最大21億ドルの資金を調達する計画として、アット・ザ・マーケット(ATM)方式による株式の段階的売却を発表した。市場環境を見極めながら、柔軟に売却を進める方針である。
今回の計画は、2025年3月に提案された500万株・約5億ドル規模の発行案を大幅に拡大したものだ。当時は1株あたり100ドルの清算優先価格が設定されていた。
調達された資金の大部分は、ビットコインの追加購入に充てられる予定であり、ストラテジー社の財務戦略の中核をなす。これまでと同様、特定の仮想通貨取引所を通じて取得されるとみられる。なお、残りの資金は一般的な事業運営資金として使用される見通しだ。
同社はこれまで、普通株の希薄化を最小限に抑えるため、負債や優先株式など多様な資金調達手段を活用してきた。このアプローチは、短期的な価格変動を狙うアルトコイン投資とは一線を画し、長期的なビットコイン戦略に基づいた運用を重視している点が特徴である。
永久優先株STRFの詳細と市場の反応
新たに発行される「10.00%シリーズA永久優先株式」は、償還期限のない永久型の証券であり、年率10%の固定配当が投資家に支払われる設計となっている。安定した収益を重視する投資家にとって、魅力的な商品といえる。
配当には特徴的な構造が組み込まれており、四半期ごとに配当が未払いの場合、その未払い分には年率10%に加えて100ベーシスポイント(bps=1%)の複利が加算される。これにより、状況次第では最大年率18%まで利率が上昇する可能性があり、投資家保護を意識した設計となっている。清算時の優先株価は1株あたり100ドルに設定されている。
今回の資金調達には「アット・ザ・マーケット(ATM)」方式が採用されており、一度に大量の株式を売却するのではなく、市場の状況や資金需要に応じて段階的に売却が行われる。これにより、株価への影響を抑えつつ、同社が掲げるビットコイン購入戦略と資金確保の柔軟性を両立させている。
この発表を受けて、ストラテジー社の普通株式(MSTR)は22日のプレマーケットで1.45%上昇した。同社の継続的なビットコイン戦略に対する市場の期待感が、株価を押し上げた形だ。
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