BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は3日、ビットコイン(BTC)の短期調整を警告し、9万ドル〜9万5000ドルへの下落を予測した。
米財務省の一般会計補充やジャクソンホール会議での米FRB動向を主因とし、同氏が率いるファンドMaelstromはすでに非流動的なアルトコインを全て手放すなど、慎重姿勢を強めている。
市場の流動性低下とマクロ経済の不確実性
米財務省の一般会計補充は、市場から流動性を吸収し、ビットコインのようなリスク資産に圧力をかける可能性がある。歴史的に、このプロセスは価格の下落と一致する傾向が見られる。
さらに、8月下旬のジャクソンホール会議までは、より明確なマクロ経済のシグナルが出るまで、市場は横ばいか弱気のトレンドを強める可能性がある。これは夏の閑散期として知られる現象だ。
トレーダーは、この重要な会議で米FRBの政策に関する手がかりが得られるまで、大きなポジションを取ることをためらうと見られている。市場全体が、8月のヘイズ氏が指摘する会議での発言を待っている状況だ。
テクニカル分析とステーブルコイン規制の動向
テクニカル分析の観点では、ビットコインのチャートは高値と安値を切り下げるパターンを示しており、弱気トレンドを示唆。
9万ドル付近のサポートラインは2025年4月以降維持されているが、これを下回ればさらなる下落を引き起こす可能性がある。
一方、米上院で可決されたGENIUS法を受け、資産運用大手JPモルガンなどが発行する規制された銀行発行のステーブルコインが、市場の流動性を再形成する可能性がある。
しかし、短期的な規制の調整は現在の仮想通貨市場力学を混乱させる可能性があり、強気心理の回復を遅らせる要因となりうる。
ヘイズ氏が率いるMaelstromは、こうした状況下で守りの姿勢を固めており、下落リスクが現実となればビットコインへのエクスポージャーを減らすことも検討している。
ポイント
- アーサー・ヘイズ氏は、ビットコインが9万ドルから9万5000ドルまで下落する可能性を指摘。
- 主な要因は、米財務省一般会計の補充による流動性の低下と、8月のジャクソンホール会議を控えた市場の警戒感だ。
- ヘイズ氏が率いるファンドであるMaelstromは、リスク回避のため非流動的なアルトコインをすべて清算した。
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