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米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは12日、2025年後半の市場分析レポートを発表した。
レポートはビットコイン(BTC)が2025年下半期に史上最高値を更新するとの強気な見通しを示した。
一方で、企業のレバレッジをかけた投資に伴うシステミックリスクについても警告している。
強気相場の背景と企業の動向
レポートでは、今後3~6ヶ月の市場に対して建設的な見通しが示された。
この楽観論は、米国経済の成長改善予測に基づいている。連邦準備制度理事会による利下げの可能性も、金融環境を緩和し資産価値を支える要因と見られる。
企業の財務管理における仮想通貨の導入拡大も、市場成長の鍵を握る。
現在228社の上場企業が約82万BTCを保有し、イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などのアルトコインへの投資も拡大している。
規制の枠組みが明確化しつつあることも、機関投資家の参入を促す安定した環境を生み出している。
コインベース・インスティテューショナルは、これらの要因が総合的に市場の追い風になると分析。貿易摩擦の緩和などマクロ経済要因も市場心理を後押しする。
潜在的リスクと今後の市場見通し
レポートは強気な見通しを示す一方、潜在的なリスクも指摘した。
特に、企業によるレバレッジを利かせた仮想通貨への投資は、マクロ経済情勢が悪化した場合に市場の変動性を増幅させる可能性がある。
ただし、現時点での強制的な売却圧力は限定的と分析されている。また、米国の財政赤字懸念から長期国債利回りが上昇すれば、金融引き締めにつながり市場に変動をもたらすシナリオも考えられる。
その一方で、米国の経済成長が期待外れに終わり米ドルが下落する局面では、価値の保存手段としてビットコインや金が投資家の資金を集める可能性がある。
コインベースは、2025年後半にはマクロ的な混乱が収束し、ビットコインが市場を上回る成果を上げるとの肯定的な見方を維持している。
今回のレポートは、新しい仮想通貨市場全体の動向を占う上で重要な示唆を与えている。
ポイント
- コインベースは、2025年下半期にビットコインが史上最高値を更新するとの強気予測を発表した。
- 経済成長、利下げ期待、企業の仮想通貨採用拡大が主な楽観材料として挙げられている。
- 企業のレバレッジをかけた投資が市場のシステミックリスクになる可能性も指摘されている。
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