資産運用会社ARKインベストは8日、ビットコイン(BTC)が史上最高値に迫る中で、複数の強気なシグナルが確認されているとの最新分析を発表した。
同社は、ビットコインが外部ショックに対しても高い回復力を持ち、今後も安定した成長が期待できると指摘。機関投資家による導入の拡大や、市場構造の進化がその成長を後押ししていると強調している。
ARKの見解:逆境に強い「反脆弱性」
ARKインベストのキャシー・ウッドCEOは、世界経済が不安定な中でも、金に対するビットコインの価値比率が上昇していると指摘した。これは、市場が「リスクオン」環境と認識されていることを示している。
さらに同社は、ビットコインが逆境下でこそ成長できる「反脆弱性」を有する資産であると評価している。この特性が不確実な経済状況下で投資家を引き寄せ、また市場のボラティリティ指標も持続的な楽観論を示唆する結果となっている。
制度的採用と供給減が追い風に
ビットコインの成長要因として、規制の明確化が挙げられる。特に米国での最近の規制動向は、暗号資産(仮想通貨)採用への信頼感を高める効果をもたらしている。SoFi、Circle、Coinbaseなどの企業が仮想通貨関連サービスを拡大し、業界全体の変化を促している。
また、機関投資家の採用も重要な要素であり、ARKインベストは国家が準備資産の一部としてビットコインを組み入れる可能性に言及する。
2025年時点では、ビットコイン総供給量の40%以上が長期保有され、市場に流通する量が減少している。この希少性が投資家需要をさらに刺激する要因となる。
同社は、今後10年間で金融サービス分野が根本的に再編されると予測し、その中でビットコインが分散型金融インフラの重要な構成要素として位置づけられると見ている。
2030年には240万ドルの強気予測も
ARKインベストは2030年までのビットコイン価格を具体的に予測する。基本シナリオでは71万ドル、強気シナリオでは240万ドルに達する可能性が示された。
この予測には、機関投資家による採用拡大と準備資産としての需要が反映されており、以前のモデルから上方修正されている。供給の引き締まりや資金流入もその背景にあるとされる。
供給面では、ビットコイン総供給量の95%が既に採掘済みであり、さらに実際に活発に取引されているのはその60%に過ぎない。ARKインベストは、こうした供給の逼迫が今後の価格上昇を強力に推進する要因になると分析する。アルトコイン市場全体にも影響を及ぼすため、投資家は市場の動向を注視している。
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