BitMEXのアーサー・ヘイズ共同創設者は23日、ビットコイン(BTC)が10万ドルを割り込んだ動きについて、一時的な調整に過ぎないとの見解を示した。
ヘイズ氏は、この調整局面がBTCの安全資産としての役割を再確認させる機会になると主張。金融政策の不確実性が高まる中、BTCがインフレヘッジとして機能するという考えを強調した。
金融緩和への期待が価格を動かす
ヘイズ氏は、現在の価格変動が米連邦準備制度理事会(FRB)の政策転換を市場が織り込んでいるためだと分析。金融引き締めから金融緩和への転換によって、法定通貨に対するBTCの価値が相対的に高まるとの見方を示した。
この分析の中心には、中央銀行の金融政策、特にFRBの動向がある。FRBが国債の保有削減ペースを緩め、債券への再投資に動く可能性は、金融緩和へのシフトを示唆する。
同氏はこうした動きが法定通貨の供給量を増加させ、その価値を希薄化させると指摘。その結果、供給量が限られているビットコインのような反法定通貨資産への資本流入が加速すると予測している。
マクロ経済の不安定さは、債券市場の緊張や財政問題とも関連する。ヘイズ氏は、このような状況が機関投資家によるBTC採用を後押しし、他の資産と相関性の低い準備資産としての地位を確立させるとみている。
25万ドルへの道筋とアルトコイン市場への警鐘
ヘイズ氏はFRBの政策変更を前提に、2025年中にBTCが25万ドルに達するとする強気な予測を維持。長期的には100万ドルという目標も掲げている。
一方で、アルトコイン市場については慎重な姿勢を見せる。BTCが11万ドルを超えてからアルトコインのシーズンが到来するとしつつ、すべての銘柄が上昇するわけではないと警告した。
2021年のような市場環境とは異なり、今後は強固なファンダメンタルズと流動性を備えたプロジェクトのみが生き残るとの見解を示す。投資家には、より選別的なアプローチが求められるとした。
今後注目される仮想通貨は、技術的な裏付けを持つ銘柄に限定されるだろう。
ポイント
- ヘイズ氏は、ビットコインの10万ドル割れは一時的で、FRBの金融政策転換を前にした調整と分析。
- 法定通貨の供給量増加がインフレ圧力となり、ビットコインを安全な資産として押し上げると予測。
- アルトコイン市場の本格的な到来は、BTCの更なる上昇後と見ている。
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