ビットメックス共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は20日、量的引き締め(QT)が2025年4月1日までに「基本的に」終了し、ビットコイン(BTC)の底値が77,000ドル(約1140万円)に達した可能性があると発言した。
ヘイズ氏のコメントは、ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がバランスシート縮小のペースを緩和すると発表した後に行われた。しかし同氏は、市場が本格的な強気相場に入るためには、補完的レバレッジ比率(SLR)免除や量的緩和(QE)の再開など、さらなる金融政策の変更が必要だと強調した。
量的引き締めの減速とビットコイン市場への影響
FRBは4月1日から月間の米国債上限を250億ドルから50億ドルに引き下げることを決定した。この動きは量的引き締めのペース緩和を意味し、金融市場の流動性を高める可能性がある。
「量的引き締めは基本的に4月1日に終了します」とヘイズ氏は述べた。「BTCの底値は77,000ドルだったと考えています。しかし、本格的な強気相場に入るためには、SLR免除か量的緩和の再開が必要です」
ヘイズ氏の見解によれば、これらの政策変更はビットコイン価格を大幅に押し上げる可能性があるという。新型コロナウイルスパンデミック時には、SLR免除によって銀行の融資の柔軟性が高まり、経済活動の活性化につながった。
市場センチメントと将来予測
ヘイズ氏のコメントとFRBの発表を受けて、市場センチメントは楽観的な方向に変化した。暗号資産(仮想通貨)の恐怖・強欲指数はニュートラル圏に移行し、ビットコインは価格上昇を経験している。
特にSLRとQEに関するFRBの政策変更への期待感が高まり、流動性増加への市場予測が強まっている。これはビットコインなどの資産にとって好材料となる可能性がある。
ヘイズ氏は、有利な金融環境が続けば、年末までにビットコインの今後が25万ドル(約3700万円)に達する可能性があるとの見通しを示した。しかし、FRBが株式市場を支えるための実質的な政策変更を行う前に、株式市場がさらに下落する必要があるかもしれないとも指摘している。
仮想通貨市場への長期的影響
量的引き締めの緩和により金融市場の流動性が高まれば、アルトコインをはじめとする仮想通貨にプラスの影響を与える可能性がある。しかしヘイズ氏が指摘するように、本格的な強気相場には、さらなる金融政策の変更が必要となるだろう。
仮想通貨業界の専門家たちは、FRBの政策変更を注意深く観察しており、今後の市場動向を予測する上で重要な指標となっている。特に量的緩和の再開やSLR免除は、市場全体の流動性を高め、リスク資産としての仮想通貨への投資を促進する可能性がある。
昨今のマクロ経済環境の変化は、従来の金融市場だけでなく仮想通貨市場にも大きな影響を与えており、ヘイズ氏のような業界の重要人物の見解は市場参加者にとって貴重な指標となっている。
ポイント
- アーサー・ヘイズ氏は量的引き締め(QT)が2025年4月1日までに事実上終了すると予測
- ビットコインの底値は77,000ドル(約1,140万円)に到達した可能性を示唆
- 本格的な相場上昇にはSLR免除または量的緩和(QE)再開などの金融政策変更が必要と主張
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