ソラナ(SOL)のアナトリー・ヤコベンコ共同創業者はこのほど、2021年にイーサリアム(ETH)の高額な取引手数料がユーザーの離脱を招き、ソラナへの移動が加速したと明らかにした。

イーサリアム手数料高騰とユーザー移動

イーサリアムは2021年、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)時代のネットワーク混雑と手数料高騰に直面していた。

特に、分散型金融(DeFi)や非代替性トークン(NFT)人気の高まりで、イーサリアムの取引手数料は1回あたり7,300円(50ドル)を超える場面もあった。

日常的な取引や小額送金の利用者にとっては、こうしたコスト増が大きな負担となった。

このような状況下でソラナは、高速処理(最大65,000件/秒)と手数料の安さ(1回あたり1.5円未満)を強みにユーザーや開発者を呼び込んだ。

イーサリアムの取引速度(15~30件/秒)や手数料の高さに不満を持つプロジェクトがソラナに移行する動きが活発化し、エコシステムの拡大を後押しした。

ソラナとイーサリアム、現在の競争構図

2024年には、ソラナのネットワーク手数料収入が一時的にイーサリアムを上回る場面もあった。これは、ソラナ基盤のミームコイン取引が活発化した影響とされる。

一方イーサリアムは、2022年にプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行し、手数料高騰の緩和を図っている。しかし、依然として低コスト取引の分野ではソラナが優位性を維持する。

エコシステム全体の規模で見ると、イーサリアムは今なお約6兆5,000億円(440億ドル)のTVL(ロックされた総資産)を誇る。一方、ソラナは約790億円(54億ドル)規模だが、成長率は高い。

セキュリティと分散性の違いも焦点に

セキュリティや分散性の面では、イーサリアムが約100万ノードの検証者を持つのに対し、ソラナは2,000ノード程度にとどまる。

これにより、あらゆる規模のプロジェクトがどちらのネットワークを選ぶかを判断する際、単なるコストや速度だけでなく、信頼性や安全性も重要な要素となっている。

ヤコベンコ氏は、2021年のイーサリアムの「停滞」と高額手数料が新興チェーン成長の契機になったとしながらも、両者の競争は今後も続くと見ている可能性がある。

ポイント

  • 2021年、イーサリアムの高額手数料がソラナへのユーザー流出を促した。
  • ソラナは高速・低コストの特徴で急成長を遂げた。
  • 現在も両者は手数料・セキュリティ面で異なる強みを持つ。

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Chiaki Tanimoto
Chiaki Tanimoto
仮想通貨ライター

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年より暗号資産の情報をブロ... 続きを読む

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