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Anzaは19日、ソラナ(SOL)向けに新たなコンセンサスプロトコル「Alpenglow(アルペングロウ)」を発表した。
ソラナの創設以来最大となるこのプロトコル刷新により、現行システムの処理速度を劇的に改善する見通し。
この新技術は現行のTowerBFTとProof-of-History(PoH)という仕組みを完全に置き換え、ネットワークの性能を飛躍的に向上させる。
根本から刷新される技術基盤
Alpenglowは「Votor(ボーター)」と「Rotor(ローター)」という2つの主要コンポーネントで構成される。
Votorは現行のTowerBFTに代わり、投票やブロック確定のロジックを担当。従来のゴシップ通信(情報の冗長な拡散)ではなく、直接通信による効率的な合意形成を実現する。
Rotorはソラナの現行データ伝播プロトコル「Turbine」を発展させたもので、エラー訂正コードを活用してブロックを細分化。ネットワーク帯域を最適利用してデータ配信の効率化を図る。
特にリレーノードの仕組みを一層に集約することで、ネットワークホップ数を最小化している。
Anzaの研究者らによれば、この新設計はシンプルさを特徴としており、80%のステークが参加していれば1ラウンドで、60%のステークが応答していれば2ラウンドでブロック確定が可能になる。
「20+20」レジリエンスモデルを採用し、20%が悪意ある行動をとり、さらに20%がオフラインでも安全性を維持できる。
実用化へのロードマップと期待される効果
現在Alpenglowのプロトタイプは稼働中であり、数か月以内にテストネットへの展開が予定されている。
メインネットへの導入は2025年後半を見込み、ソラナ改善文書(SIMD)の提案プロセスを経て実装される計画。
ソラナの共同創設者アナトリー・ヤコベンコ氏は自身のSNS投稿で「コンセンサスについてほぼすべて間違っていたが、重要な部分は正しかった」と述べ、Alpenglowがブロック生成者の帯域幅利用を妨げず、かつ1ラウンドでの確定性を持つ点を高く評価している。
このプロトコル刷新により、リアルタイム性を要する分散型金融(DeFi)やゲーム、決済などの用途でブロックチェーン技術の実用性が大きく向上。
Web2インフラと競合できる応答性を実現することで、暗号資産(仮想通貨)おすすめの適用範囲を拡大する可能性がある。
ポイント
- ソラナ向けに新コンセンサス「Alpenglow」が発表された
- 「Alpenglow」により取引の確定時間が12.8秒から150ミリ秒へ短縮される
- 技術刷新でWeb2並みの応答性と高いスケーラビリティを目指す
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