米国の著名なファイナンシャルアドバイザーであるリック・エーデルマン氏は28日、顧客のポートフォリオにおける暗号資産(仮想通貨)の推奨配分比率を大幅に引き上げるよう提言した

同氏は、自身が創設者であるファイナンシャルアドバイザー向けデジタル資産評議会(DACFA)を通じて、新たな指針を発表した。

2022年の著書、The Truth About Cryptoで推奨していた1%という保守的な比率から一転し、現在はポートフォリオの10%から40%を仮想通貨に割り当てることをアドバイザーに推奨している。

この変更は、仮想通貨が現代のポートフォリオ戦略に不可欠な主流資産になったという同氏の認識を反映している。

仮想通貨への評価が変わった背景

エーデルマン氏が推奨比率を大幅に引き上げた背景には、市場環境の大きな変化がある。

第一に、規制の明確化だ。かつて存在した政府による全面的な禁止への懸念は後退し、法的な枠組みが整備されたことで市場は安定した。

第二に、技術の成熟が挙げられる。ブロックチェーン技術の進歩と関連インフラの改善により、技術が時代遅れになるとの初期の懸念は払拭された。

また、機関投資家の本格的な参入も大きな要因だ。2025年にはビットコイン(BTC)ETFに数十億ドル規模の資金が流入し、仮想通貨が主流の金融機関に受け入れられたことを明確に示した。

この4年間の市場の成熟が、普及、法的地位、実用性に関する不確実性を解消した。金融界全体が懐疑的な見方を改め、仮想通貨を正当な資産クラスとして戦略的に組み入れる動きが加速している。

伝統的な資産運用モデルからの転換

エーデルマン氏は、株式60%、債券40%で構成される伝統的な60/40モデルは時代遅れだと指摘する。平均寿命が85歳を超える現代において、債券から得られるリターンでは不十分だと批判した。

一方で仮想通貨は、株式や債券、金といった伝統的な資産との相関性が低い。この特性は、ポートフォリオ全体のリスクを管理し、分散効果を高める上で重要な役割を果たす。

伝統資産を上回るリターンが期待できる仮想通貨は、着実な成長を目指す現代のポートフォリオに不可欠な要素だと同氏は強調する。

DACFAの創設者というエーデルマン氏の立場は、全米のファイナンシャルアドバイザーに大きな影響力を持つ。

今回の提言は、資産運用戦略における仮想通貨の統合をさらに後押しし、その正当性を高めるものとなりそうだ。

特にビットコインETFの承認は、多くの投資家にとって参入のハードルを下げたと言える。

ポイント

  • 著名アドバイザーのリック・エーデルマン氏が、仮想通貨の推奨資産配分を最大40%に引き上げた。
  • 背景には、規制の明確化、技術の成熟、機関投資家によるビットコインETFへの大規模な資金流入がある。
  • 伝統的な60/40モデルは時代遅れであり、仮想通貨がポートフォリオのリターン向上に不可欠だと指摘。

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Shogo Takanashi
Shogo Takanashi
仮想通貨ライター

仮想通貨専門のWebライター。金融・IT業界での経験を活かし、初心者にも分かりや... 続きを読む

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