ソラナ基盤のミームコイン作成プラットフォーム「Pump.fun」が3日、40億ドル（約5720億円）の企業評価額でトークンセールを通じて10億ドル（約1430億円）の資金調達を計画していることが明らかになった。
複数の情報筋によると、トークンの販売は機関投資家と個人投資家の両方を対象とする予定。
ミームコイン市場の勢力図を変える可能性
Pump.funは2024年1月のローンチ以来、技術的な知識を持たないユーザーでも数分でソラナ（SOL）上にトークンを作成できる仕組みで急成長を遂げている。
Duneの分析データによると、プラットフォーム上では約1100万のトークンが作成され、これまでに7億3200万ドルの手数料収入を生み出している。
プラットフォームは1月に1日あたり1550万ドルの収益記録を樹立し、年間売上高は4億ドルに迫る勢いを見せている。
DefiLlamaのデータによると、同社は月間7994万ドルの収益を上げており、これはトロン（TRX）やビットコイン（BTC）ネットワークを上回る水準となっている。
ソラナエコシステムでの圧倒的存在感
Pump.funはソラナネットワーク上でのトークン作成において圧倒的な地位を確立している。週末のデータでは、土曜日にソラナ上で作成された全トークンの71.1%、日曜日には69.5%を同プラットフォームが占めた。
過去24時間だけで4万5000を超えるトークンが作成され、分散型取引所（DEX）での取引量の56.2%を担っている。
しかし、作成されたトークンのうち分散型取引所への上場基準を満たすものは1.21%にとどまっており、約98%のミームコインが失敗に終わっているのが現状。同社は8月に80ドルのインセンティブプログラムを導入し、トークン作成費用も2ドルから無料に引き下げるなど、成功率向上に向けた取り組みを続けている。
X（旧ツイッター）上の投稿では、トークンの発行が今後2週間以内に行われる可能性が示唆されており、ユーザー向けのエアドロップも予定されている。
40億ドルの企業評価額が実現すれば、Pump.funは暗号資産（仮想通貨）業界の最新ユニコーン企業として、ミームコイン分野での新たな投資機会を提供することになる。現在、同社からの正式なコメントは得られていない。
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