仏金融企業Schuman Financial(シューマンファイナンシャル)は22日、暗号資産(仮想通貨)規制MiCAに準拠した初のユーロ建てステーブルコイン「EURØP」をXRP Ledger(XRPL)上でネイティブ運用開始と発表した。

EURØPは完全にユーロに裏付けられ、フランス中央銀行監督機関ACPRの認可を受けた電子マネートークン発行業者として運営される。

MiCA準拠による規制優位性

EURØPはEU暗号資産市場規制MiCAに準拠した初のユーロ建てステーブルコインとなる。

同規制は2024年6月に施行された包括的なデジタル資産規制フレームワークで、ステーブルコインに対して1対1の流動性準備金保有を義務付けている。

Schuman Financialの創設者兼CEOマーティン・ブルンコ氏は「XRPLでのEURØPは、グローバルブロックチェーンの回復力とユーロネイティブの流動性、そしてコンプライアンスを核として組み合わせたもの」と述べている。

EURØPの準備金は完全にユーロで裏付けされており、ソシエテ・ジェネラルなど欧州主要金融機関に保管されている。監査は大手監査法人KPMGが定期的に実施し、透明性と信頼性を確保している。

XRP Ledger基盤による技術的優位性

XRP Ledger(XRPL)は過去12年間で33億件以上の取引を処理し、600万以上のアクティブウォレットと200以上のバリデーターネットワークを支える実績がある。

EURØPはこの基盤上でネイティブ運用されることで、3~5秒での高速決済と低コストでの取引が可能となる。

リップル(XRP)欧州担当マネージングディレクターのキャシー・クラドック氏は「EURØPのXRP Ledger上でのローンチは、ステーブルコインがMiCAの高い基準を満たしながら、決済や実世界資産トークン化などのオンチェーンユースケースの新たな可能性を開く方法を実証している」と評価している。

EURØPは分散型金融(DeFi)アプリケーション、実世界資産のトークン化、企業間および企業対消費者決済など幅広い用途での活用が想定されている。

欧州ステーブルコイン市場での戦略的意義

現在、ユーロ建てステーブルコインは世界のステーブルコイン市場2320億ドルのわずか0.15%程度にとどまっている。

しかし、MiCA規制の明確化により、規制準拠ステーブルコインへの機関投資家の関心が急速に高まっている。

Circle(サークル)のUSDCやEURC、ソシエテ・ジェネラルのEURCVなど一部の発行業者がMiCAの基準をクリアしているが、EURØPはXRPL上で初めてこの規制的優位性を実現したステーブルコインとなる。

この動きは欧州全体でのユーロ建てステーブルコイン導入の勢いを示しており、機関投資家がMiCA施行に備えて欧州規制基準を満たす新しい暗号資産(仮想通貨)を求めている状況を反映している。

ポイント

  • MiCA準拠の初のユーロ・ステーブルコインEURØPがXRP Ledger上でローンチされた。
  • Schuman FinancialがRippleと協力し、伝統金融とブロックチェーン技術の融合を目指す。
  • EURØPは、DeFi(分散型金融)やトークン化資産、企業間決済など幅広い金融サービスに対応する。

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Yugo Fujimaki
Yugo Fujimaki
仮想通貨ライター

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身の... 続きを読む

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