DEX大手のUniswap Labsなど複数のDeFiプロジェクトは20日、機関投資家との提携に向けた新たな枠組みWeb3SOCを設立した。
この取り組みは、DeFiプロジェクトの準備状況を評価する業界標準の確立を目指す。
機関投資家の信頼獲得へ、業界標準のベンチマーク設立
Introducing Web3SOC
The first institutional framework for evaluating operational, financial, security, and regulatory aspects of DeFi platforms.
Launched by @cantinaxyz in collaboration with industry leaders, including @Uniswap, @maplefinance, @Kiln_finance, and @SteakhouseFi. pic.twitter.com/HbyosP3NoZ
— Morpho 🦋 (@MorphoLabs) June 20, 2025
Web3SOCは、DeFiプロジェクトが機関投資家と提携する準備が整っているかを評価するための協業フレームワークだ。
このWeb3SOCの中核をなすのは、プロジェクトの成熟度を分類する階層構造だ。
セキュリティ基準、運用の堅牢性、規制への準拠状況に基づき評価される。
また、自己評価ツールも提供され、プロジェクトが自らの管理体制を評価し、機関投資家パートナーに対して透明性のある情報開示を可能にする。
参加企業には、DEXのUniswap Labsをはじめ、レンディングプロトコルのMorpho、クレジット市場のMaple Financeなどが名を連ねる。
さらに、スマートコントラクト監査を手がけるCantinaやSecureumといったセキュリティ専門企業も加わり、技術的な信頼性の確保に貢献する。
この枠組みは、機関投資家が抱えるDeFiへの不信感を解消し、暗号資産(仮想通貨)市場全体の信頼構築を加速させることを目的としている。
規制強化と高まる需要が後押し
この動きの背景には、2025年に向けて世界的に強まる規制の圧力が存在する。
欧州のMiCAやFATFのガイドラインなど、DeFiプロジェクトはコンプライアンス遵守を証明する必要に迫られている。
一方で、機関投資家からのDeFiへの関心は高まっている。
しかし、プロトコルの成熟度やカストディリスク、透明性の欠如といった課題が、本格的な参入を阻む障壁となってきた。
Web3SOCは、これらの懸念に直接対応し、機関投資家によるデューデリジェンスのプロセスを標準化することを目指している。
セキュリティ企業が参加することで、悪用を自動で検知する仕組みやリアルタイムでのスマートコントラクト検証など、具体的なリスク軽減策に焦点が当てられる。
この取り組みは、DeFiが分散化の理念を維持しつつコンプライアンスを両立させることで、伝統的な金融機関との連携を促進する大きな一歩となる。
これにより、高利回りが期待できる仮想通貨ステーキングランキング上位のプロジェクトなどにも、より安全に資金が流入する道が開かれる。
ポイント
- Uniswap Labsなど主要DeFiプロトコルが協力し、機関投資家向けの新基準Web3SOCを設立した。
- Web3SOCは、セキュリティや規制遵守の成熟度を評価するベンチマークとなることを目指している。
- 規制強化と機関投資家の需要の高まりが背景にあり、DeFiと伝統的金融の連携加速が期待される。
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