暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベースカナダのルーカス・マセソンCEOは13日、ブロックチェーン・フューチャリスト・カンファレンスにて、カナダのステーブルコイン(価格が一定に保たれる仮想通貨)発行企業ステーブルコープ(Stablecorp)への出資を発表した。
StablecorpのQCAD(QCAD)は、カナダドルに連動する法定通貨担保型のステーブルコインで、高額な送金手数料や遅延といったカナダの決済インフラ課題に対する新たな解決策と位置付けている。
QCAD活用の拡大とカナダ市場の課題
カナダでは個人間(P2P)決済システムが十分に発達していない上、国際送金や銀行間送金には高い手数料と時間がかかる課題が指摘されている。
QCADはブロックチェーンの技術を活用し、24時間365日リアルタイムで安価な送金を可能にすることで、従来のワイヤートランスファー(電信送金)を回避できるとされている。
今回の出資を通じて、コインベースはQCADの個人間送金や企業向け利用の拡大を目指す。
背景には、カナダ国内でステーブルコインの需要が高まっていることや、仮想通貨おすすめを使った効率的な決済インフラが求められている現状がある。
StablecorpはQCADを普及させることで、カナダ国内外の決済に新たな選択肢を提供したい考えだ。
コインベースの北米戦略と規制対応
コインベースは、従来の取引手数料依存からの脱却を進めており、米ドル連動型のステーブルコインUSDコイン(USDC)を含め、2025年第1四半期にはステーブルコイン関連売上が2億9800万ドル(約44億円)に達した。
QCADの普及戦略は、同社の多様な収益源確保と北米市場での存在感強化にもつながる。
カナダでは仮想通貨取引所に関する規制の明確化が進行中で、マセソン氏は規制環境の整備がイノベーション促進に不可欠だと繰り返し訴えてきた。
コインベースは、カナダのような成長市場で登録・買収を進め、競合他社に対抗する体制を強化している。QCADの拡大は、コインベースが北米全体で安定した決済インフラを築く上での重要な一歩となる。
この動きは、仮想通貨投資の決済や国境を越えた取引の新たな可能性を示している。
ポイント
- コインベースがカナダのステーブルコイン企業Stablecorpに出資。
- QCADの普及でカナダの決済インフラ課題に対応。
- カナダ市場での仮想通貨普及と規制整備を重視。
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