中央集権型取引所(CEX)各社はこのほど、自社の強みである顧客基盤を最大限に活用し、分散型金融(DeFi)領域への進出を加速させている。

バイナンスのオンチェーン進出

まずバイナンスは、オンチェーン進出戦略の一環として、バイナンスアルファというサービスを提供している。

同サービスでは、指定された資産を取引することでユーザーに「Alphaポイント」が付与され、エアドロップの権利を得られる仕組みを持つ。

この背景には、二つの戦略が隠されている。一つ目は、バイナンスウォレットの普及促進だ。Alphaポイントは、同社のキーレスウォレットを使用した場合にのみ付与される。

二つ目の戦略は、同社が開発するBNBチェーンエコシステムを強化することにある。Alpha対象トークンの取引は、BNBチェーン上のDEXであるパンケーキスワップが担っており、5月のキャンペーン開始以降、取引量は大幅に増加した。

バイビットとコインベースの事例

バイビットは、ソラナ(SOL)基盤のDEX「Byreal」を今年後半に立ち上げる計画を明らかにした。

同サービスには、CEXからの流動性をRFQ(見積もり要求)とCLMM(集約流動性マーケットメーカー)のハイブリッドモデルを通じて提供する。また、イールド商品やトークンローンチパッドの提供も含まれる。

コインベースも、同取引所事業にBase上のDEXを直接統合すると発表し、将来的には他のブロックチェーン上のDEXも統合する計画だ。

そのため、数百万人のコインベースユーザーがガス代なしで数千種類のアルトコインにアクセスできるようになる。

コインベースは以前にも、同社のラップドビットコイン(BTC)製品であるcbBTCを展開している。

これら大手CEXの多様な戦略は、オンチェーン経済がここ数年で大きく成熟したことを明確に示している。

ポイント

  • 大手CEXのバイナンス、コインベース、バイビットらが相次いでDeFi統合戦略を発表。
  • バイナンスは自社ウォレットの普及とBNBチェーンの活性化を同時に進めている。
  • コインベースはBaseエコシステム、バイビットはソラナエコシステムへの統合進める。

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谷元 千秋
谷元 千秋
暗号資産ジャーナリスト

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年より暗号資産の情報をブロ... 続きを読む

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