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世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ創業者は10日、フォーブス誌の世界長者番付で24位にランクインしたことが明らかになった。
同誌の2025年4月時点のデータによると、ジャオ氏の純資産は629億ドル(約9兆1200億円)に上る。
これにより、同氏は再び中国人として最も裕福な人物となった。フォーブスは同氏の国籍をカナダとしているが、中国との深いつながりは依然として大きい。
🔥 LATEST: Former Binance CEO CZ is now ranked 24th on Forbes’ global billionaire list with a net worth of $62.9B. pic.twitter.com/kbEFCkPzgp
— Cointelegraph (@Cointelegraph) June 10, 2025
仮想通貨市場と連動する資産
ジャオ氏の資産額は、仮想通貨市場の浮き沈みと密接に連動している。
2022年の強気相場において資産はピークに達したが、2023年には規制強化や市場の調整局面で減少した。
その後、2024年から2025年にかけて市場が回復するのに伴い、再び資産を増加させた。
2025年6月の最新の推定では、純資産は657億ドル(約9兆5300億円)に達するとも見られている。
この資産の大部分は、同氏が設立したバイナンスの市場における圧倒的な優位性と、その独自トークンであるバイナンスコイン(BNB)の価値に基づいている。
BNBのような主要なアルトコインは、市場全体の動向を占う上で重要な指標となる。
世界長者番付全体では、ジャオ氏は中国の飲料大手ノンフースプリングの創業者である鐘睒睒氏の577億ドルを上回る24位に位置している。
規制の壁と起業家精神
ジャオ氏の仮想通貨への道は、2013年にポーカーゲームを通じてビットコイン(BTC)に出会ったことから始まった。
同氏はその可能性を確信し、2014年には不動産を売却して得た資金を、当時1BTCあたり約600ドルだったビットコインに投じた。
その後、仮想通貨取引所バイナンスを設立し世界最大の取引所に育て上げたが、その道のりは平坦ではなかった。
特に中国での規制強化を受け、バイナンスは中国本土外での事業運営を余儀なくされた。現在も世界各国で規制当局からの厳しい監視に直面している。
度重なる規制のハードルにもかかわらず、バイナンスが誇る世界的な取引量とフィンテック分野での革新が、持続的な成長を支えている。
ジャオ氏のランキングは、市場の変動性を乗り越え、仮想通貨がいかに世界の富の構造に大きな影響を与えているかを示す一例といえるだろう。
ポイント
- ジャオ氏が、フォーブス世界長者番付で純資産629億ドル(約9兆1200億円)で24位にランクインした。
- ジャオ氏の資産は仮想通貨市場の動向と密接に連動しており、2022年の強気相場以降、回復傾向にある。
- バイナンスの市場での優位性とジャオ氏の初期のビットコイン投資が資産形成の基盤となった。
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