大手ブロックチェーンサービスのアバランチ(AVAX)は20日、HelixおよびFaculty Groupと連携し、1億ドル(約145億円)規模の資金を活用した新たなモジュラー型ブロックチェーンエコシステム「Fusion(フュージョン)」を発表した。

同プロジェクトは、既存のアバランチ関連支援プログラム「Multiverse」「Retro9000」「InfraBUIDL」「InfraBUIDL AI」からの資金を用いて、現実世界での実用性や業界特化型のブロックチェーン活用を促進することを目的としている。

2層構造を採用

Fusionは、従来の「ブロックスペース販売」モデルから脱却し、業界特化の課題解決へ重点を移すことが基本思想だ。

エコシステムは、「Composer(コンポーザー)」 と「Module(モジュール)」 という2層構造を採用している。

Composerは、人工知能(AI)、分散型サイエンス(DeSci)、分散型物理インフラ(DePIN)など、特定の業界向けにカスタマイズされたレイヤー1ネットワークを指す。

一方でModuleは、Composer上で稼働する機能で、計算リソース、バイオメトリック認証、データオラクル、ステーブルコイン、資産交換、分散型ストレージ、NFTベースの評判システムなど、さまざまなサービスを業界のニーズに応じてプラグアンドプレイで提供できる。

初年度は5つのComposerと、約100種類のModuleを展開予定であり、2~3年以内に数十のComposerと数百のModuleへの拡張を計画している。

実用性と相互運用性を両立

Fusionの特徴は、経済モデルやネットワーク設計だけでなく、ComposerとModuleを分離・統合できる点にある。

これにより、各業界の専門要件に最適化したブロックチェーンインフラの迅速な導入や、業界横断型のソリューション構築が可能になる。

たとえば、あるComposerで開発した本人認証Moduleを、別のComposerの金融ツールと組み合わせて利用できる。

Moduleには、天候やコモディティ、スポーツデータのオラクルや分散型ストレージも用意されており、現実世界のデータ活用を効率化する。

APIやSDKが提供されることで、開発者は短期間でアプリケーションを構築し、各業界の特化タスクへ応用できる。

Fusion導入によりアバランチは、現実世界での実用性と経済的インセンティブを両立させる仕組みを提供し、エンタープライズやWeb3開発者の採用促進を目指している。

ポイント

  • アバランチは100億円規模の資金で新エコシステム「Fusion」を開始
  • 業界特化型インフラをモジュール化し、実用的な用途に注力
  • 初年度は5つのComposerと100近いModuleを展開予定

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Chiaki Tanimoto
Chiaki Tanimoto
仮想通貨ライター

2020年より暗号資産(仮想通貨)投資を開始。2021年より暗号資産の情報をブロ... 続きを読む

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